Kalafina 10th 武道館
FJCは6年ぐらい入ってるのに、何気に初めて123に参加した。なかなか平日は予定が合わなくて。それでもどうしても行きたくて、今回この私の最も自由が効く年度に、Kalafinaの10thが重なってくれたことは奇跡だとおもう。
初めて行ったのは5thの梅田AKASOかなぁ。それからずーっとライブがあるたびに、いける範囲は行っていたけれど、今回は今まで見てきたKalafinaのライブの中で、最も胸に刺さったライブだった。
もうめちゃくちゃに泣いてしまったな。
どうやって書いていこうか悩んだけど、もう心の中に残った順に、そのまま書いていこうとおもう。
lirica
これはもう完成形であった。
パンフにあった通り、WakanaとKeikoの声は出会うことは運命だったと感じる。輝く空の静寂には、や、Lacrimosaとかそうだけれど、Wakanaの声にぴたりとはりついて流れてくるKeikoの声は、本当にふたりでひとつの歌声のようで。そのふたりの歌声の真ん中を裂くように、Hikaruのエッジの効いた中音ハモりがはいってくるのがliricaのかっこいいところだとおもっている。正直サビに関してはHikaruが主役ぐらいに振り絞ってはいってくるのがとても好き。それでより一層三声のハーモニーが際立つ感じがする。
屋根の向こうに
ありあまる光はいつも君のそばにいた
本当はずっと前から君は知っていた
という最後の歌詞が本当に好きで。明るいところにいる人が感じる光ではなく、暗いところにいる人が得た光なんだと、そう感じられるからこそ自分にいちばん沁みてくる。
何より、サビの後半、きっと夢にとどく~あたり、CDだと、一番も二番もWakanaが歌ってるんだけど、重なってしまうから、ライブだとHikaruが歌ってることがあって。しかし今回は編成変えて全てのサビ後半をWakanaが歌ってくれて、それだけでもうぼろぼろと涙が溢れてしまった。優しく綺麗にファルセットに切り替わるあのメロディがとても好きなんだ。
幸せはきっと次の坂道で
君の不意をついてキスをくれるよ
梶浦さんのこのたった2行で情景が溢れてくる歌詞はたまらんな。こんなにも優しく幸せを示唆してくれる曲あるだろうかといつもおもう。
赤木りえさんのソロもたまらんよかった。りえさんのフルートは暖かくて、でもパワフルで本当に音が厚い。いつぞやかのYKライブで、一発芸として本領であるカリビアンフルートを聞かせてもらった時はあまりのパワフルさに圧倒されたなーって懐かしいなって回想していた。
ちなみにそのソロの時に全然関係ないところを写し続けてた画面に関しては結構腹が立った、なんでやねん。
夏の林檎
あ、しんだな(シスターが)と人の死期を察する。
この曲は世界観構築形と勝手に自分の中で区分していて、いつも映画を見ているような気分で聴いてる。シンプルな楽曲だからこそ、Hikaruの表現がはいる余地が大きくて、それを楽しみに聴いている。
オバヲさんお茶目可愛いのに、たくさんの打楽器を操って曲を彩っていて、パーカスの存在ってやっぱりすばらしいなと。世界を彩る重要なパーツだよね。
Serenato
いつも 祈っているのは貴方のことばかり
愛しい貴方と寄り添って生きていけたら
羽を休め ふたりで 眠ろう
これ最強の愛の歌じゃないですか、、、?
Revoといい梶浦さんといい、鳥を自由に飛ばせないのは、そんなことは難しいという現実をわかっているからだろうか、と思いながら。
比翼連理でどこまでもいけたら、とおもうけれど、そんなことだって、恋人であれ、日常であれ、厳しくて。羽を休め、と、そんなことができない弱さを肯定してくれるやさしさがたまらない。
しかもアコーディオンスタートでやばかった(語彙)
え、このコード?この音階、、、?え、いやいやまさかSerenatoとかランキングはいらんでしょ?→梶浦語がきてSerenato確定涙腺どーんっでした。人の死期を心配している暇などなかった。
孤独の船を漕ぎ 篝火が嘆き集う
伽藍の世界には 数多の ARIAが響いている
もう詳しくいうことはなくて、ただひとつ、WakanaとKeikoがふたりでラスサビ前半を歌い上げ、そのふたりの真ん中から歩みだして、バトンを受け取るように力強く歌い上げるHikaruの姿が本当に印象的だった。
この最後の歌詞にこの曲の全てが表されてるといっても過言ではないとおもう。全ての情景はここにある。
Sprinter
きみにあいたい きみがいとしい
あまりにもストレートに溢れ出す感情の歌詞で何度泣いたかわからない。
Kalafinaを好きになったはじめの頃は、そんなに好きではなかったのにいつのまにか自分の中でのランキングを駆け上がっていった曲だった。好きな曲の変化を通じて自分の変化を感じる。
正直この曲の頃には怒涛の9曲ノンストップに涙は枯れ果てて呆然としながら聴いていた。体力の8割は持っていかれた。
oblivious
いつか 君と 二人
夜を 朝を 昼を 星を
いやいやもうこれ以上泣くことないやろwwwwからの「それでは映像とともに」で絶句。
空の境界とKalafinaは、私の中で結構切り離しているのだけど、やっぱりこうやって映像付きで見るとこみ上げるものがある。
いつか 君と のところで、Storiaと同じように、わーちゃんとけーちゃんで向かい合って、会話をするように差し出すように歌うのが本当に暖かくて、堪えきれんかった。
into the world
何も見えない場所まで行く
毎朝君の旅ははじまる
今回のライブは、歌の中の「僕ら」や、「私」に明確な対象があることが感じられて。曲は聴き手次第で、「僕ら」や「私」に何を当てはめるかは自由で、けれど明確に歌い手がそこに対象を落とし込むことも、それも表現のひとつだと、わたしは一切悪いとは思わない。
Serenatoや音楽もそうだったけれど、今回は、「Kalafina」から「私達」へ、届けている歌なんだなぁとそう感じる瞬間がたくさんあった。
本当にたくさんの音楽を届けてくれてありがとう。音楽だけでなくたくさんのものをもらったな、なんてKalafinaを追いかけた時間を思いだしながらまた泣いていた。
ひかりが夢のような歌が
君を 照らす
サビ前、咳ばらいも呼吸も何も聞こえない、完全な無音という音を、そして光だけがさぁーっと差し込んで行く情景を、この先一生忘れることはないとおもう。
最後のフレーズをひとつひとつ噛みしめるように歌ったわーちゃんにまた涙腺がしんだ。ライブというのか音だけじゃなく、その空間も含めてライブだとおもっているので。本当に大好きなわーちゃんの声を、あんなに広い空間に響く声をきくことができてよかったな。今までで一番心に残るひかりふるだった。
優しく無意味に消える日まで
やっぱり一位はこれだったか。
空の境界とKalafinaは切り離して考えている、と言ったけれど、それでもやっぱり、わたしの一番好きな物語を、こんな素敵な曲で終わらせてもらえて嬉しくないわけがないんだよな。
けーちゃんは3人の中で一番優しい歌声をしていて、全てを包み込むような暖かさがあって。そんな彼女の声で、優しく無意味に消える日と歌ってもらえることはわたしの人生の救いであるなと感じる。
Kalafinaの10thを振り返ると同時に、Kalafinaを追い続けた自分の時間を振り返るライブでした。
Kalafinaを通していろんなひとと出会って、いろんなひととKalafinaを歌って、Kalafinaで友人も増えて、Kalafinaでたくさんの思い出をつくって。
Kalafinaにもらったものはどれだけたくさんあったのか、本当に計り知れなくて、こんなにたくさんのものをもらっていたんだなぁと。
追いかけ続けて、そしていま、こんなに素敵な音楽をまた聞かせてもらって。感謝の言葉しか溢れてこないです。
解散するのだろうか、今後の動向は全く読めないけれど、それでもいままでもらったもの全てはなくならないし、どういう形であれ、受け止めていけると思います。強いていうなら、今まで頑張って駆け抜けてきた人たちの10周年が、こんな形になってしまったこと、去年一年間精力的にライブするその裏で何かあったこと、頑張ってきた人たちの音楽が、何かで邪魔されそうなこと、それだけがただ胸が痛いです。
最後にわかなが、コメントしながら泣くもんだからまた涙腺ドバーッとやられて、本当に限界まで泣きましたね、、、。体力もぎ取られまくったあとのカラオケはしんどかったけどとても楽しかったです。でもしばらくは、何曲かは歌いながら泣いてしまいそうなので今度ヒトカラでもいってひっそり歌いたいなぁと思う。(ぼろぼろ泣きだしてもいいよという人がいたら一緒にカラオケに行きましょう)
本当に幸せな時間だった。